長唄歌詞

松竹梅(君が代)

(本調子) 君が代は 恵みかしこき高砂の 松の栄えや限り知られぬ いつまでも ふた葉放れぬ姫小松 子の日の遊びたをやかに 曳くや緑の色そへて げに豊なる三保の浦 たな引く霞花ふりて 雪をめぐらす白雲の 松吹く風か音楽の声ぞ妙なる東歌 入る日残れる松蔭…

元禄花見踊り

(二上り/前弾き)吾妻路を 都の春に志賀山の 花見小袖の 縫箔も 華美をかまはぬ伊達染や 斧琴菊の判じ物 思ひ思ひの出立栄 連れて 着つれて行く袖も たんだ振れ振れ 六尺袖の しかも鹿の子の ふり袖模様 裾に八つ橋染めても見たが ヤンレほんぼにさうかいな…

あたま山

(前弾・二上り) あたまが池のほとり 薄原分け行けば 尼寺ありて祈りの声す のうまくさんまんだ うそだ 馬鹿だ のうまくさんまんだ うそだ 馬鹿だ 馬鹿だ 妙ちきりんのお祈りに そのわけ尼さんに聞いたらば すちゃらかぽくぽく阿呆陀羅経で 世にも哀れな女…

越後獅子

(三下り) 打つや太鼓の音もすみわたり 角兵衛 角兵衛と招かれて 居ながら見する石橋の 浮世を渡る風雅もの 歌ふも舞ふもはやすのも 一人旅寝の草枕 おらが女房をほめるぢゃないが 飯も炊いたり水仕事 あさよるたびに楽しみを ひとり笑みして 来りける越路…

勝三郎連獅子

(本調子) 夫牡丹は百花の王にして 獅子は百獣の長とかや 桃李にまさる牡丹花の 今を盛りに咲き満ちて 虎豹に劣らぬ連獅子の 戯れ遊ぶ石の橋 是ぞ文珠の在します 其の名も高き清涼山 峰を仰げば千丈の 漲る瀧は 雲より落ち 谷を望めば 千尋の底 流れよ響く…